コラム・・・ソフト音に息づく日本の匠の技「ふすま」


「越後屋、お主もワルよのう」「いやいや、お代官様こそ、、、」 もはや時代劇での定番シーンの感がある襖(フスマ)の奥での密談シーン。 実はこの「ふすま」、防音性という面においても非常に優れた技法が使われていることをご存知でしょうか? 伝統的な襖は、以下のような構造になっています。 1.骨格(杉材) 2.骨格紙(厚手の楮反古紙) 3.骨格紙ベタ貼り(間似合紙) 4.裏貼り(薄美濃紙) 5.蓑押さえ(厚手の楮反古紙を全面糊付け) 6.袋貼り(石州半紙を3枚貼りあわせる) 7.清貼り(薄美濃紙) 8.上貼り(いわゆるフスマ紙)       (「紙のおはなし」原啓志 日本規格協会 より) なんと骨格の上に10枚、つまり表裏で20枚の紙と、つごう19層の空気層から 構成されていることになります。 また、これらの紙はそれぞれ重量・繊維の向きが異なるように工夫されています。 このことによって、様々な周波数の音を効率よく吸音・遮音することが出来るようになっているのです。 実際、同重量の合板と比べても、防音性能ははるかに優れているばかりでなく、一般に困難とされる人の声を 含む低い音(低い周波数の音)についても高い性能を示しています。 もちろん断熱性・遮光性に優れていることは言うまでもありません。 スターライトの「ソフト音」をはじめとする防音商品はこの原理を応用して作られています。 ワッフルドビー織を使った吸音層平織布を使用した遮音基層樹脂皮膜による遮音厚膜層適切な空気層を確保するための中地層。 様々な素材からなるこれらを多層化して組み合わせることによって、 インテリア製品として使用できる重量を維持しながらも画期的な防音性能を実現しているのです。

                                                                         

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